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NEWS RELEASE

「週間ビル経営 第1126号」に掲載されました。


記事2019年11月18日 第1126号に弊社代表の宇田川のインタビューが掲載されました。


記事本文は以下となります。




オーナー・テナント双方にメリットオフィス移転サービスをスタート


ハードルなくし退去費用ゼロに


 「オフィス移転」をビルオーナー・テナントの双方にとってメリットのあるものにするサービスが登場した。ベンチャープロパティ(東京都品川区)が8月から提供している「トビタツ」と「アキナシ」だ。

 通常オフィス移転は双方にとって負担が大きい。オーナーにとっては新たにテナントリーシングを行う必要が出てくる。新しいテナントが見つかるか、また賃料水準を維持することができるのか等のリスクをはらむ。

 一方テナントは退去にかかわる費用が重くのしかかる。原状回復費などはもとより、解約予告から退去まで通常6カ月の期間を要する。代表取締役の宇田川富大氏は「オフィスが転居する理由はふたつあり、業績好調・人員増を理由とした増床移転か、業績不調・リストラによる縮小のいずれかです。もし賃料50万円のオフィスを借りていれば、6カ月で300万円のロスです。縮小を検討しているオフィスの場合には、これはかなりの負担となります」と指摘する。

 宇田川氏は「このような移転に関わるオーナー、テナント双方のリスクを取り除くのが『トビタツ』と『アキナシ』です」と話す。その仕組みは一体どういうものなのか。

 移転を検討しているテナント向けのサービスである「トビタツ」が提示するのは「退去費用」、「退去期間」、「原状回復費用」が全てゼロになるというもの。そしてオーナー向けのサービスとして提供する「アキナシ」は現状の賃料を維持でき、最長10年間の借り上げとなる。これを可能にするのが、テナント、ベンチャープロパティ、オーナーの三者間による賃貸借契約の移転だ。


 

前会社で成功したホテル賃借権移転


 このようなサービスは珍しい。なぜ宇田川氏はこのようなサービスモデルを考え出したか。

 同氏は大学卒業後に大手不動産販売会社に入社。1年の勤務の後に退職して、その後起業家としてキャリアを積んできた。「最初に行ったのが英会話塾でした。これまでベンチャープロパティ含めて6社起業しています」という。うち3社は不動産会社だ。

 サービスモデル創出のきっかけとなったのは前のホテル・宿泊関係の企業を運営していた当時のこと。京都のあるホテルでオペレーターから撤退の相談を受けた。

 「ホテルもオフィスと同様、退去となれば解約予告期間が生じ、退去費用も発生します。当時の試算ではもし退去となれば2000万円以上かかるとみられていました。このコストをカットする手法として、賃借権の移転を考案。インバウンド需要が盛り上がりを見せていた頃でしたので、すぐに後継テナントを見つけることができました。当社のほうでバリューアップを行って、空室期間を発生させることなくテナントを入れ替えることができました」(宇田川氏)

 この経験が今回の「トビタツ」、「アキナシ」の原型となった。



大手企業も引き合いニーズに応える手札


 「トビタツ」は8月よりサービスを開始。「アキナシ」も1カ月後の9月からスタートさせている。企業テナントで言えば、ベンチャー企業を対象としていたが「大手企業からの引き合いもある」とのこと。金融機関の支店縮小などは話題となっているが、その影響もあるようだ。「アキナシ」でも大手ビル含め問い合わせが来ている。

 ただ課題もある。宇田川氏は「サブリースだと考えられて、敬遠されることもある」という。しかし「サブリースはこれまでの賃料よりも安い値段で借り上げて、転貸するサービス。一方で当社のサービスは現状の賃料から変動しません。このことをきちんとオーナーに伝えていきたい」と話す。

 またテナントの賃借権の移転のみが「手札」ではない。ベンチャープロパティで借り上げて、コワーキングスペースなどで運営することも視野にいれている。

 「ビルの規模や立地によって、どのような形がベストの運用方法なのか。そのためにも活用の『手札』は複数用意しています」(宇田川氏)

 同社では2年でオフィス移転実績を100件まで増やし新しいスキームを普及させたい考えだ。


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